ネパール大地震は、日本からの援助隊もようやく到着しましたが、長く混乱が続きそうです。
ネパール連邦民主共和国というのが現在の正式な国名です。
私たちにはネパール王国というほうが馴染みが深いのですが、2001年に王様を含めた多数の王族が殺害される事件があって、ネパール内戦終結後の2008年に王制が廃止されています。現在もまだ、連邦民主共和制への移行途中で、憲法も作成中ということです。
国土が東西に細長いのはよく知られていますが、本州の60%ほどの面積に約2700万人の人口を誇ります。ヒマラヤ山脈を背にして標高の高い地域ばかりの印象ですが、インド側はガンジス川に沿って標高100メートル以下の丘陵地帯が拡がっていて、農業生産が盛んです。
この丘陵地帯に、釈迦が誕生したルンビニ苑があります。ネパールは仏教の発祥した国でもあり、長年に渡って日本との関係は良好で親密です。
今回の地震は、マグニチュード7.9という発表です。
2011年に大津波で甚大な被害を出した東日本大震災(M9.0)があり、2004年の死者行方不明23万人というスマトラ島沖地震(M9.2)という超巨大地震がありましたが、死者9万人と言われる2008年の四川大地震(M8.1)に匹敵する大きさです。
言葉は悪いのですが、滅多に起きる規模ではありません。
地震学的にはいつ起こってもおかしくないと以前から言われていたそうですが、映像で見る限りでは準備は十分でなかったようです。世界遺産に指定されていた遺跡の倒壊も報道されていますので、現地で住んでいる方が日頃から心構えをすることも難しかったと思います。
今回の大地震は、現時点で死者5000人を超えていますから、発展途上のネパールでは国家の行く末を変えるほどの影響が予想されています。国連を中心にして、日本を含む世界からの支援も迅速に行われていくように思えます。
被災者の救援とそれに続く復興が進んでいくことを祈念しています。