老子の教えは毎週日曜日に掲載します。今日は、老子第四十章です。
この章はとても短く、老子の教えを要約しています。
反者道之動。
弱者道之用。
天下萬物生於有、有生於無。
産まれたところに戻るのが自然の動き。
強いものが弱くなるのは自然の作用。
天下にあるあらゆるものは有より生じ、有は無から生じる。
老子は、自然の法則のことを「道」という。「道」は「無」であり「有」であって、「有」は「無」から生じ、「無」にもどる。
すなはち、「道」の働きは「反」であって、「弱」は「強」に転じ、「柔」は「剛」に転じるのだと言っています。
自然というのは回帰し循環するものだと言うことです。矛盾するように見えているものを、全て自然の法則のなかにあり、強いから威張っていても弱く、弱いとめそめそしていても強いのだと言っています。