改善提案の活動はどこの工場でも大なり小なりやっています。
日本HR協会によると、改善提案の件数は年々減少しているそうです。
一般に、改善提案活動には数百円から千円くらいの報奨金が付き物です。会社では資格取得の報奨金もありますが、よほどの国家資格を取得しても数万円止まりだと思います。改善提案を月に数十件提出して、年間十万円以上の報奨金をゲットするのはかなり(少なくとも難関資格の勉強するよりは)容易です。お金だけが目的ではないですが、積極的な取り組みをすることはよいと思います。
以前は、工場で働く人が目立つには組合の幹部になるか、改善提案で表彰されるか。なんて言っていました。
もちろん、工場(会社)にとっても、改善提案が活発に出るのは好ましいことです。活気がある職場の証拠ですし、みんなが作業の隅々まで意識することで、生産性は向上して、安全に仕事が進むようになります。当然ながら業績の向上も期待できます。
改善提案活動を進めるには少しコツがあります。
先ず、提案する人の階層に何も制限をしないことです。誰が提案しても構わないのです。上司や先輩も無闇にアドバイスすることを避けて、自由は発想を受け入れることです。そして、その上司も先輩も、管理職も工場長も提案を出すことです。もう私はそんな立場ではないと言わず、自分で気づいたアイディアを提案しましょう。報奨金もしっかりもらったらよいと思います。現場の飲みニケーションに拠出することにはなるでしょうが・・
次に、提案した人やグループに、その提案の内容を実行をさせないようにしましょう。このケースは結構な頻度でありそうです。ちょっとした改善なら現場でできるので、いい提案だから自分たちで実行しろと言うことがあります。もちろん、ケースによってはそれも面白いのですが、自分がやらされるかも知れないとなると、提案を渋るようになります。自分たちでやりたいという申し入れが無い限りは、他のメンバーで実行したほうがよいのが基本です。
最後に、改善提案は出しっ放し、やり放しにしないで定時フォローをしましょう。改善してみたがうまく行かないで、いつの間にか元の木阿弥になっていたというケースが、あまり多いと活動に意味がなくなります。
アイディアを出して、それを広げていくという文化を定着させるようにしたいものです。