東レ経営研究所の佐々木常夫さんが若者に向けて「成長角度を最大化する」ことを説いています。
「働く君に贈る25の言葉」(WAVE出版)から、要約します。
20代は、人生や仕事について学ぶ量がもっとも多い時期です。やる仕事、出会う人、読む本、そして失敗や成功の一つ一つが人間としての成長の糧になります。1日1日を大事に生きなさい。先輩や上司との交流でいろいろな経験や教訓を学びなさい。
仕事をはじめて3年でものごとは見えてきます。30歳になれば相当に大きな重要なことができなければなりません。
35歳では「人生観」が固まってきます。人の一生の到達点は「35歳」の延長線上にあります。20歳代から35歳までの成長角度を最大化することが大切です。
『3年でものごとは見える。30歳で立つ。35歳で勝負は決まり。』
私が35歳の時に、NHKの深夜番組で「35歳」というのが放送されていました。キャッチコピーはうろ覚えなのですが、「35歳:人生のターニングポイント。語るべき過去と目指す未来がある。」というものでした。登場人物は、大江千里・原日出子・宗教学の植嶋啓司など。内容はよく覚えていませんが、とても共感して観ていたと記憶しています。
1960年生まれは団塊世代の陰に隠れて、高度成長の恩恵(弊害もありましたが)をたっぷり受けて35歳になっていました。この世代の20歳から35歳までの「成長角度」はかなり大きかったと感じます。ポストバブル、少子高齢化時代のトップランナーとして、新しい価値観で古い日本を突き破って引っ張っていく覚悟を持っていました。
その世代も、20年経って今年は55歳になります。当時考えていた「35歳折り返しで70歳ゴール」まで残り15年です。この世代の特徴を一言でいえば、「不器用ながらも、ひたむきに努力を続ける」ということだと思います。
ご同輩の皆さま、改めて「成長角度を最大化する」ことに挑戦していきましょう。