これからの宗教人口の変化を理解しよう

宗教対立の問題は、今後も激しさを増すのだろうか。

 

1900年の宗教人口は、キリスト教徒35% / イスラム教徒13% / ヒンズー教徒13%

2000年の宗教人口は、キリスト教徒32% / イスラム教徒23% / ヒンズー教徒13%

2050年の宗教人口は、キリスト教徒35% / イスラム教徒28% / ヒンズー教徒14%

という予測だそうです。

日本で身近な仏教徒は、世界に4億人足らずで4%くらいになります。

 

予測を見て判るのは、キリスト教徒の割合はあまり変わらないのですが、イスラム教徒の割合がどんどん増えていくことです。これはイスラム教国の人口増加が他の地域と比較して高いことと、宗教を禁止していた独裁国家や旧来の社会主義国が崩壊してきていることによります。

ヒンズー教徒の割合はインドの人口が増加するので少しだけ増えます。

 

20世紀はキリスト教が最大の勢力として世界を治めていた時代と言えます。

一見すると、21世紀はキリスト教とイスラム教の2大宗教が拮抗して世界を治めることになりそうです。しかし、20世紀の日本を振り返ると、社会が豊かになるほど宗教性は薄まっていくと考えるのが自然です。欧州や豪・加など米国を除く先進国でも、日本と同様の傾向になっていて、北欧や中欧の国々などは殆ど宗教性が見えなくなっているようです。

 

したがって、信仰の深さを掛け合わせると21世紀はイスラム教の考え方を正しく理解して、イスラム教徒と共に生きることが絶対的に必要だと思われます。

 

原理主義者と自称する者の活動によって、イスラム教には多くの誤解が生れています。日本は古来より非宗教的な国であり、多くの宗教を受け入れて昇華させてきました。イスラム教国との相互関係も非常に良好ですから、今後も関係を深化し発展させることが重要だと思います。

 

最後に「表現の自由」を守れと盛んに言っていますが、「信仰の自由」を守るということも、それに優るように思います。