スノーボーダーがコース外で遭難した事件

 新潟県でスキー場のコース外を届出をしないまま滑って遭難した40代の3人が救助されました。


  リーダーの男性の髪型がとてもインパクトがあったうえに、なぜか号泣していたので、テレビの記者会見に見入ってしまいました。スキー場の係員に登山届を出していると虚偽の話をしたうえで、コース外を勝手に滑って道に迷ったそうです。遭難とわかって救助隊が出たものの、登山届は出ていないので、捜索場所が決められません。結局、救出まで3日間もかかったということです。

 無事に救出されたのはよかったと思いますが、分別もあるだろう45歳の社会人男性の行動としては、容認し難いところです。


 そもそも冬山は危険です。十分な準備と連絡体制を整えてから挑戦をするべきと思います。

 そして、非常に気になるのが二重遭難です。2009年・2010年と2年続けて山岳救助での多重遭難が発生したことは記憶に新しいところです。(2010年は救助ヘリの墜落で5人が亡くなった。)

 無謀な行動は、救助に向かう人も危険にさらすことになります。


 海の遭難では、多くの場合は遭難者に費用負担がありません。

 しかし、山の遭難では、たいていの場合に費用が掛かります。山小屋の方やスキー場の方など民間人が捜索に出ると1日に2~4万円くらい、ヘリコプターは1時間で50~150万円くらい必要です。すぐに、何百万円という金額になってしまします。お金の問題ではありませんが、こういうことをアピールすることも、遭難の抑止には貢献するように思います。


 救助費用が高額なので、山岳保険の保険料はとても高くなっています。そして、高い保険料だからといって、入らない人もたくさんいます。万一のときに、救助に向かってくれる人のことを少しでも考えれば、保険に入ることを検討するべきです。

 尚、保険に入っていても、登山届を出さないで遭難すると保険金が下りない場合があります。救助する人のリスクを減らす意味も含めて、登山届は出すべきですね。