老子の教えは毎週日曜日に掲載します。今日は、老子第三十二章です。
社長だからと言って、新入社員に何か強制すれば心が離れます。
新入社員も会社の名前や肩書に縛られて欲を大きくすれば危険です。
「樸」とは、山から取っ手きたばかりの木材。今から、加工して家具や食器になります。
道常無名。
樸雖小。天下莫能臣也。
候王若能守之。萬物將自賓。
天地相合以降甘露。
民莫之令而自均。始制有名。
名亦既有。夫亦將知止。
知止所以不殆。
譬道之在天下。猶川谷之於江海。
自然の法則に名前はありません。
新入社員は未熟であってもそれぞれに人格を持っています。
いくら社長だからと言って簡単に道具にすることはできません。
社長が自然の法則を守って経営をするなら、誰もが自然に社長に従います。
経営と従業員は一致協力して仕事をして、社会を繁栄させていきましょう。
そうすれば、何も命令しなくても自然に会社はまとまっていきます。
新入社員は入社すると会社の名前とか肩書きに縛られます。
会社や肩書きにはもともとあったものです。
もっと大きい会社とか、もっと高い肩書きとか、欲が大きくなります。
無理な欲は持たないことです。そうすれば、何も危ないことはありません。
全てのことは自然の法則に支配されますが、自然の法則には名前も肩書きもありません。
川や谷の水が、大河から大海に注ぎこむように当たり前のことが起こるだけです。