日本の環境産業は内容を変えていきながらも規模は拡大しています。
旧来型の公害防止産業は大きく伸びることはありませんが安定しています。土壌汚染が注目されたり、水質汚濁防止法の改正などによる増加はありますが、産業構造が高度化していくなかでは落ち着いた動きになっています。(15兆円・15万人)
廃棄物関係も同様で廃棄物処理産業は安定していますが伸びていません。一方で、リサイクル(再資源化)やリユース(再利用)という分野は伸びていきます。注目されるのは、住宅リフォーム市場でリーマンショックでの落ち込みから回復し更に伸びていきそうです。(45兆円・150万人)
環境産業で最も伸びているのは地球温暖化対策の分野です。太陽光発電を中心にした再生可能エネルギー発電・売電の市場は急速な伸びになっていて、足下の正確な数字は把握しきれません。更に、円安によるエネルギーコストの増加によって省エネルギー化のニーズが高まっています。J-クレジットなど排出権取引も本格化してきました。(25兆円・50万人)
環境産業は再生可能エネルギーに象徴されるように、国土に広く分布してすそ野が広い産業です。中小企業が取り組みやすく、安定した収益が期待できる分野です。