老子の教えは毎週日曜日に掲載します。今日は、老子第二十九章です。
市場は人の心が集まったものですから、操ろうなどと考えないことだと教えています。
將欲取天下而爲之、吾見其不得已。
天下神器、不可爲也、不可執也。
爲者敗之、執者失之。
凡物或行或随、或歔或吹、或強或羸、或培或隳。
是以聖人去甚、去奢、去泰。
社長がライバル会社全てを倒して、全ての市場(顧客)を我が物にしようと欲張っても、私はできないと思いますよ。
市場や顧客というものは不思議なもので、支配することも、手に入れることもできません。
支配しようとすれば敗れ、手に入れようとすれば失います。
市場や顧客にはいろいろなものがあってぼんやりしています。自分勝手に行動するものもあれば、誰かについていくものもあります。いつも悲観的に泣きわめいているものもあれば、能天気に大笑いしているものあります。強いものあれば、弱いものあります。新しいことを育てるのに一生懸命なものもあれば、何でもぶち壊してしまうものもあります。こんなものを、まとめてコントロールすることなんてできません。
だから社長は、極端なことは考えないで、贅沢をせず、おごることなく、自然に会社を経営をすることが一番です。