当たり前ですが、法律には違法行為をした場合の罰則が定められています。
ある方から、法律は最後の章にある「罰則」を初めに読むという話を聞きました。
環境法の場合、水質汚濁防止法や大気汚染防止法の最高刑は、改善命令違反の「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」です。
この罰則は、両罰規定で違反した個人と、その個人が所属する法人の両方に罰則が適用されます。
環境法のなかで罰則が最も重いのは、「廃棄物処理法」の不法投棄で「5年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金またはこの併科」です。更にこの場合の両罰規定は、法人の場合は「3億円以下の罰金」となります。
ちなみに会社法の最高は、特別背任の「10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金またはこの併科」です。
計量法などにも罰則があって、適合命令違反は「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」です。
環境法の罰則は、これだけ読めば軽いようにも思えます。しかし、実際は会社や個人の信用を失墜するうえ、多額の損害賠償を請求されるようなことにもなります。逆に考えれば、こういうことがあるので罰則を重くする必要が無いと言うことでしょう。
最後に罰金の最低は1万円だそうで、それ以下は過料(過ち=あやまち)と言います。