「プノンペンの奇跡」・・タップウォーターが飲める街

タップウォーター(水道水)が、そのまま飲めるというのは凄いことなんです。

 

世界で、国中で安心して水道水が飲める国は、日本とスイスの2か国だけと言われています。

一部の例外があるものの、ほとんどの場所で水道水が飲める国も、世界で30か国ほどです。

 

アジアでは、シンガポール、韓国、ブルネイ、イスラエル、それに香港だけです。

 

尚、この水道水が飲めるというのは、病原菌や大腸菌の数が基準以下にコントロールされているという意味です。

硬度成分(カルシウムやマグネシウムなど)の含有量は、地域ごとに異なりますから、軟水を飲むことの多い日本人が海外の水道水でお腹を壊すのは、別の問題です。<山口県でも秋吉台カルスト台地由来の水源を使っている地域では、水道水の硬度が高いのでご注意を!>

 

 

カンボジアの首都・プノンペン市では、水道公社の強力なリーダーシップと日本からの技術支援によって、市内の90%に飲める水道水を24時間供給されています。

特に、無収水量率(漏水+盗水で失われる水の割合)が8%しかなく、水道料金納付率が99.9%という先進国でもほとんど例のない状況にあります。

「プノンペンの奇跡」と呼ばれています。

 

無収水率は東京が3%台という驚異的な実績を誇りますが、日本の主要都市平均は10%くらいです。(京都市と大阪市が約13%と高い。)

水道料金納付率はとても信じられないくらいです。日本の水道料金納付率はよく知りませんが、公営住宅の家賃納付率が約96%、地方税が約98%ですから、とても98%には届いていないのではないかと思います。

 

公共インフラ事業の場合は、この収納率が大きな課題で、難しい問題です。経済的な意味はもちろん、住民のモラルや公平感という意味合いもあります。

余談ですが、毎年の公金滞納分をきちんと徴収すれば、消費税2%分(4兆円)は賄えます。