「1日に東証で67兆円の誤発注があったが、市場外取引なので取り消しができた。」というニュースを見ました。
株式の発注ミスによる株式相場の混乱はしばしば起こっています。株式に適正な価格をつけるというのが、市場の機能ですがそれを損なうくらいの、頻度と規模で発生しています。
報道は、驚きを持ってというか、恐怖を持って伝わったと思います。
今回の「誤発注」騒動に対して、東証も日証協も正式な説明をしないままです。
どうやら真相は、「誤発注」ではなく、取引約定金額を株数と取り違えた「誤報告」で取引は成立していたということのようです。(トヨタ株 20億株×6000円=12兆円の誤発注 でなくて、20億円の取引を20億株と誤報告。)
現在は、コンピューターに売買を任せているので、1000分の1秒で取引は成立します。発端はいつもヒューマンエラーですが、一旦市場に流れると、取り消すことができません。コンピューターを通して市場全体に波及して、大暴落と言う恐怖が常にあります。
(ヒューマンエラーの例としては、60万円で1株 発注したつもりが、60万株を1円で発注した。とか、単位のmillion(百万)とbillion(十億) を間違えたとか・・)
ヒヤリハット事例は数多くあるようです。いつか、大きな事故(大暴落)が発生するかも知れません。
金融関係者は、日々天文学的数字の取引が行われているが、現実にはトラブルは発生していないじゃないか。とか、確率論的に事故の可能性は・・ppb以下だから安心しなさい。という説明をします。
しかし、小さなトラブルは大きな事故にならないうちに防げるので、事故とは大きいものほど起こる確率が高くなるものです。
これは、ハインリッヒの法則の真相でもあり、罠でもあります。