PM2.5以前は浮遊粒子状物質(PM10)の1日平均値0.10mg/㎥=100μg/㎥でした。
微小粒子による健康リスクが注目されることによって、より厳しい規制になっています。米国ではPM2.5の基準値が12μg/㎥に引き下げられました。一般に、PM2.5はバックグラウンド濃度が8~10μg/㎥ですから、かなりシビアな計量が必要になっています。
PM2.5は直径2.5μm以下の微小粒子に対する規制ですが、オフィス事務機から放散される更に微小なナノマテリアル(0.1μm=100nm以下)による健康リスクも懸念されるようになりました。このサイズになると、質量で規制することができません。ドイツの環境基準ブルーエンジェルでは、10分間当たり3.5×10^11個(3500億個)以下の放散というのが検討されています。
この個数を正確に測定するためには、濃度範囲・粒形範囲の校正拡張が必要です。
環境計量は生物への被害があるかないかが分かればよいので、分析の中ではアバウトな世界と言われてきましたが、たいへんなことになっています。