売り上げによって製品あるいはサービスの直接的な原価が償(つぐな)われている必要があります。当たり前だと言われそうですが、そうなっていないケースもあります。
製造業・建築業の場合、「コストプラス法」といわれる原価に一定の利幅を加えた価格決定法が基準です。これまでの実績や業界の慣習などから、基準の利幅率を確定させて、それを守ります。
しかし、価格はお客さんの希望で決まるというのも実態です。その価格でなければ受注できないのだから仕方ないというわけです。しかし、利益が無ければ事業は続けられません。利益とは、お客さんからの「事業を続けて欲しい」というメッセージです。
価格を下げると仕事が大きく増える(需要の価格弾力性が大きい)場合は、直接的な原価が下がりますので、活用することができます。しかし、自社製品の需要の価格弾力性を実際より大きく見込んでいる場合が多いので注意が必要です。
また、現代の企業は環境保全のための費用を考慮しなければならず、これを販売価格に反映させることが課題になっています。