JCSS~計量法トレーサビリティー制度~

ブログの方向が3日ほど固定されていましたので、今日は計量のお話です。

宇部市の城南電計㈱様が、7月10日にJCSS登録をされました。

 

JCSSとは、計量法トレーサビリティー制度のことで、21年前に始まった制度です。

21年以上前は、計量器のメーカーや販売店が独自の標準器、校生手順、トレーサビリティー体系を持って校正(一般校正)をしていました。その後、ISO9001の普及によって、国際規格への適応と第三者認証が重要視されるようになりました。

 

そこで、校正の国際規格ISO17025に基づき、第三者機関の審査により登録する制度をつくり、国際相互認証によってJCSS校正証明書は加盟国間では自動的に通用するようになりました。

それだけに、JCSS登録は非常に厳しい審査があり、世界に通用する事業者にのみ許されます。現時点では、24の認定分野を合計しても、僅かに260事業者しか登録が許されていません。また、2年に1度の定期検査、4年に1度の登録更新が必要です。

 

日本の製造業は、こういった計量事業者の日々の努力によっても支えられています。

 

ちなみに、計量というと重さや長さを思い浮かべますが、24の認定分野とは・・長さ・ 質量・ 時間・ 温度・ 光・ 角度・ 体積・ 流量、流速・ 振動加速度・ 電気(直流、低周波)・ 電気(高周波)・ 密度・ 屈折率(標準物質)・  力・ トルク・ 圧力・ 粘度・ 熱量・ 熱伝導率・ 音響、超音波・ 濃度(標準物質)・ 放射線、放射能、中性子・ 硬さ・ 衝撃値・ 湿度になります。

質量や長さなど以外は、一つの認定分野で登録事業者は数社から十数社です。熱伝導率の登録事業者は国内には一箇所だけです。