老子は永年に渡り兵法書でもありましたから、経営書として読むこともできます。
老子のなかでも有名な第八章の「上善如水」を紹介します。
上善如水。水善利万物而不爭、 処衆人所惡、故幾於道。
居善地、心善淵、與善仁、言善信、政善治、事善能、動善時。
夫唯不爭、故無尤。
《意訳》
水のような経営が最善です。会社が、顧客にも従業員にも社会にも利益を与えながら、顧客とも従業員とも社会とも争うことがなく、必要ではあるが他社が嫌がるような事業に取り組むならば、失敗することはありません。
経営者は、決して奢らず、誰よりも深く考え抜き、思いやりある人とだけ交流し、嘘をつかず、ルールを守り、普段の仕事は部下に任せながら、時宜が来たら自分で思い切って動きなさい。
そうすれば、会社は自然に永久に続きます。